2008年07月25日

調査数字を使って相手をだますには・・・

ロゴの話の続きの前に、本日朝、気になるニュースが入ったので、その話を。

今朝のニュースで

<世論調査>ワーク・ライフ・バランス「知らない」が8割強

(以下、毎日新聞の報道より引用)

 内閣府は24日、「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス、WLB)に関する特別世論調査」の結果を発表した。WLBについて「名前も内容も知らない」との回答が60.1%で最も多く、「名前は聞いたことがあるが、内容までは知らない」も26.6%に上った。「名前も内容も知っている」は9.8%にとどまった。政府は08年を「仕事と生活の調和元年」としてPRに努めているが、8割強の人に十分認知されていない実態が浮かび上がった。  調査は今年6月、全国で20歳以上の3000人を対象に個別面接方式で実施し、1839人から回答を得た。

いったい、この調査は何を「知らない」のだろうか?

もし調査票が
「"ワーク・ライフ・バランス"って知っていますか。」
1)名前も内容も知っている
2)名前を聞いたことはあるが、内容までは知らない
3)名前も、内容も知らない
という調査だったらどうでしょうか?

("ワーク・ライフ・バランス"と聞かずに「"仕事と生活の調和"という言葉を・・・」と聞いても同じ)

「個別面接方式」といっても、インタビュー調査(定性的)なものか、単にアンケート用紙を面接担当者が読むだけか(調査人数をみると、こちらの方があり得る)、わかりません。

実は、この調査についての報道には続きがあって・・・。

 「仕事」「家庭生活」「地域・個人の生活」のうち何を優先したいかを尋ねたところ、「家庭」が29.9%で、07年8月の前回調査から2.2ポイント増えた。反対に「仕事」は5.3%で同5.9ポイント減少した。「地域・個人」は3.9%でほぼ横ばいだった。  実際に何を優先しているのかを聞いたところ、「家庭」がトップで33.7%を占めたものの、「仕事」との回答も22.2%あり、希望に反して仕事を取らざるを得ない人が多いことをうかがわせている。  一方、家庭生活のための時間が「十分取れている」は38.3%、「まあ取れている」は42.2%で、8割の人が家庭生活のための時間を確保していると答えた。休養のための時間については、「十分取れている」が31.8%、「まあ取れている」が40.5%だった。【坂口裕彦】

そう、「実際の行動や、実際の行動に際する意識」を見れば、最初の質問と完全に矛盾していることがわかります。

つまり、この調査は「広報予算を確保することを意図してつくられた調査」である可能性が極めて高いのです。
この調査を普通に読めば「"ワーク・ライフ・バランス"などいういう訳のわからない言語感覚の広報は失敗した」ということであるのに、「知らないから失敗。だから予算を・・・」という方向に持って行こうとしているのは見え見えです。(なぜ、ここまで言うかというと、私は昔、警察庁の某委員会の委員だったので)

それを、毎日新聞も、NHKも(最初に朝のNHKニュースで知りました)、内閣府の発表をそのまま(つまり、まともな批判精神も持たずに)報道しています。特に毎日新聞は深刻で【坂口裕彦】という署名記事で書いている恥ずかしい状態。いったいこの坂口某は本当に新聞記者なのか?内閣府の役人ではないかと疑ってしまいます。

タイトルですが、少なくとも国民がだまされているかは別として、こういう報道を行った人間がいる(どう考えも、内閣府のニュースレターをそのまま記事にした)ということを、「これらの報道人達(記事やタイトルにOKを出したデスクの人間を含む)は内閣府に媚びたのではなく、ただ内閣府にだまされたのだ」と考えたので、このようなものにしました。



posted by BLC at 08:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 不易流行通信番外編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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